【閉店】王道家直系 ふじい(渡辺通)

 2023年3月オープンの新店へ。千葉柏の『王道家』の暖簾分け店が九州初出店。福岡赤坂の『中華そば栄』の系列で、『うどん栄』がリニューアルした形。うどん屋の前は『ニューえぶりお』『食堂えぶりお』という和食居酒屋だったが、オーナーはずっと同じ。えぶりお時代に何度も行っていた店舗で魚捌いたり天ぷら揚げてたオーナーが、私の地元である千葉のラーメンを作ってるのを見るのは実に不思議な感覚にとらわれる。

 基本的なベクトルは王道家というか、関東の正しい家系スタイルを踏襲しているもの。王道家との違いがあるとすればベースのスープかな。王道家がフレッシュな骨の旨味や香りを感じるスープなのに対して、こちらはしっかりと炊き込んだような乳化具合というか、スープの粘性も高めに感じた。スープのまろやかさがあるからなのか、結果としてカエシもやや控えめに感じるが、それでもしっかり関東の醤油感がある。
 麺はおそらく王道家の逆切り麺だと思うが、しっかりと茹できっていて好印象。麺茹ではテボからの平ざる。福岡らしさと言えば替え玉で、博多ラーメンと同じスタイルで替え玉が頼めるが、替え玉の麺は26番くらいの細麺で、これは系列の『中華そば栄』で打っている麺だろう。100gとのことだったが、感覚的にはかなり多く感じた。こちらはちょっとオーバーボイル気味で煮麺のようで残念。麺そのものは悪い麺だとは思わないが、茹で過ぎだったのとやはり家系のスープとは合わない気がする。
 このエリアだと徒歩圏内にギフトFCの『春吉家』があるが、同じ家系とは言えスタイルも違うので完全に客層は異なるだろう。そうなるとベンチマークは『内田家』ということになるが、こちらも商圏は離れているので福岡の家系好きの人たちにとっては両方楽しめて嬉しいのではないかな。

王道家直系 ふじい
福岡市城南区七隈4-9-1
市営地下鉄七隈線「渡辺通」駅より徒歩4分


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