拉麺處 丸八(福大前)

 福岡の中心地から車で20分ほどの場所にある、標高597mの油山にひっそりと佇む、1972(昭和47)年創業の割烹『油山山荘』。日本庭園を眺めながら河豚料理を堪能出来る店の店主が、店の敷地内に今年1月にオープンしたラーメン店へ5ヶ月ぶりの再訪。

 店主の渡邉健さんはラーメン好きが高じて、割烹を営みながら、1989年にラーメン店『丸八』を開業。ラーメン店は2006年に惜しまれつつラーメン店を閉じたが、コロナ禍の中、2020年に期間限定で『油山山荘』のランチメニューとして丸八のラーメンを復活させ話題になり、今回新たに常設の店舗として完全復活した。

 当時の丸八のラーメンは羽釜を使った久留米ラーメンの製法をベースにしたものだったが、今回は寸胴を使った繊細かつ重層感のある味わいに進化。頭骨とゲンコツを丁寧に炊いた旨味あふれるスープに、しっかりと茹でられた中細麺が合わせられる。博多ラーメンとも久留米ラーメンとも違う丸八流の豚骨ラーメンと言って良いだろう。

 前回食べた時よりもはるかに存在感のあるスープに驚いたが、渡邉さんに伺ったところやはり素材の量を増やしたり炊く時間を変えたりと、日々改良を重ねているとのこと。仕込みもすべてご自身一人でやられているのも凄い。


拉麺處 丸八
福岡市城南区東油山147
市営地下鉄七隈線「福大前」駅より車10分

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