博多文福(井尻)

 2021年12月にオープンした新店へ早くも三度目の訪問。これまでに出していなかったメニューが登場しているとのことで、それを狙ってやって来た。店主の島津さんもだいぶ慣れて来た様子で、前回よりも緊張感が和らいでいるような。20年キャリアのベテランとは言え、自分の店は初めてのこと。そりゃ緊張もするよなぁ。

 東京初台の味噌ラーメンの名店『一福』をリスペクトしていることもあり、基本の味噌ラーメンはかなりあっさりとして優しい味わいなのだが、1ヶ月近く営業をする中でお客さんの反応や要望などもキャッチして、ベースとなるスープを少し濃厚にしたとのこと。そして味噌ダレや油の量を増やした、「こってり味噌らーめん」の提供も開始した。優しい味わいのスープに背脂と鶏油のコクが加わり、より重層的な味わいになっている。それでいてこれまでの文福らしさもちゃんと残っている絶妙なバランスに着地している。この店では太麺と細麺が選べるが、こってりの場合は太麺の方が合うだろう。

 さらにご飯ものの「チャーシューたぬき飯」は、チャーシューご飯に天かすが乗ったもの。タヌキの肉のチャーシューが乗っているわけではない。「かしわ飯」はシンプルかつオーソドックスな正統派。味噌にフォーカスをしているブランディングならば、ご飯ものにも味噌のエッセンスが入っているとより楽しいと感じた。

 


博多文福
春日市須玖北9-62

西鉄天神大牟田線「井尻」駅より徒歩12分

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